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女医ヨガインストラクターSEIKOのヨガブログ : ヨーガにおけるバランス(こころ編)
毎週土曜日13時からクラシカルヨーガを担当している
女医 兼 ヨガインストラクターのSEIKOです。
今日は、ヨガにおけるバランス(こころ編)について、お伝えします。
暑かったり、湿気がすごかったり、大雨になったり、環境の変化が次々に押し寄せるこの頃ですが、皆さん体調は大丈夫でしょうか?この季節は、環境の変化を身体に大きく影響を受けやすい時期かもしれません。
自律神経も乱れがち。
感情も(思考も)揺れがち。
体調が揺れると、行動も思うようにシャキッとなりずらい・・・このような、グラグラ揺れる環境の変化の中、なんとか踏ん張っている(踏ん張ろうとしている)今日この頃の、私です。
今日はバランスのお話です。
ヨーガではバランスを取っていくことに繋がる多くの知恵があります。
日常の行動や心の保ち方のヒント、アーサナ(ポーズ)、呼吸法、静かに座るなど。
ヨーガの経典の一つ、シュリマッド・バガヴァッド・ギーターではヨーガの定義についてこう記されています。
ヨーガの定義はサマットヴァンである( サマットヴァン ヨーガ ウッチャテー 2章48節)とあります。
それは
- 平静さ・平常心
- 安定性
- バランス
- 調和
- 平衡感覚・平等・等身大
ということを意味します。
苦しみにも悲しみにも執着せずに、中立の心の状態であることがヨーガの実践を達成した人と言われます。(普通の人には、困難なことだと考えられます。)
ただ、私たちにとって一番大切な知恵は、
とても落ち込んでしまうような苦しみがあったとしても、それは必ず短い時間で去っていくということ。幸せも同じように一時的なものだということ。そういう考えの中で私たちはバランスを取りながら平常心をとっていく、ということです。
この経典では、人生はまるで戦場のようで苦しみに満ちている。その中では、私たちはどのように生きていくのか、というたくさんの知恵を私たちに教えてくれています。
こんな考え方もあります。
ヨーガの実践には様々な手法がある中で、4つの主要な伝統ヨーガの一つであるハタ・ヨーガでは中道という考え方を採用しています。例えば断食も過食もしない、内向も外向もしない、(欲に)耽りすぎることも欠乏もない、等。これは行動面からバランスを取っていると言えますよね。
また、このハタとは私たちの中にある(ハ;太陽、つまり男性的で活発なエネルギーとタ;月、つまり女性的な受容的なエネルギーをこう呼んでいます。)自分の中にある2つの相反するもののバランスをとるためのヨーガとされています。なお、右の鼻孔が太陽の活発なエネルギー、左の鼻孔が月の受容的なエネルギーと考えられており、呼吸法でもその考えを基に練習をします。(古代中国の哲学でも陰陽思想というものがあります。)
これはヨーガの実践でエネルギーのバランスを取っているという事だと思います。
ヨーガにおけるバランスの話(こころ編)はここまで、です。
次回はヨーガにおけるバランス(カラダ編)です。アーサナでバランス良くカラダが整う秘密について、医師目線も入れてお伝えします。お楽しみに。☆
難しいことも書きましたが、実際のクラスでは、
身体をゆっくり動かしながら、自分に意識を向けていきます。
短い時間でも集中して座ってみたり。
呼吸に意識を向けてみたり。
一緒にバランスポーズに留まってみる。揺れたり揺れなかったり、注意を向けます。
そしてリラックスした時間を取っていきます。
そういった何気ないようなことが、意外と良いリフレッシュになることがあります。
例えば、終わった後は顔色がワントーン明るくなっていたり。しっとり艶感が出ていたり。笑顔や目の輝き、表情が細やかになっている様子だったり。
6月のテーマはバランスです。
どんな経験があるでしょうか。(後で、表情の変化などチェックしてみるのもオススメですよ☆)
土曜午後のクラシカルヨーガでお待ちしています。
SEIKO