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【読むヨガ】処暑 次候 天地始粛(てんちはじめてさむし)
2026年8月28日〜9月1日は七十二候のひとつ、天地始粛(てんちはじめてさむし)
「粛」には、静まる、引き締まるという意味があります。
夏の盛りを過ぎ、天地を満たしていた暑さが少しずつ収まりはじめる頃。
日中にはまだ厳しい残暑が続きますが、朝夕に吹く風や、少しずつ早くなる日の入りに、秋の気配を感じるようになります。
夏の間、大きく外へ広がっていた自然のエネルギーも、少しずつ静けさを取り戻していきます。
季節は、勢いよく進む夏から、静かに収まっていく秋へと向かい始めています。
「静まる」ことは、止まることではない
春に芽吹き、夏に大きく成長した草木も、秋が近づくにつれて少しずつその勢いを落ち着かせていきます。
それは、生命の力が失われていくということではありません。
外へ向かっていた力が、少しずつ内側へ戻っていく。
自然にとって「静まる」こともまた、大切な営みです。
私たちはつい、
動いていること。
成長していること。
何かを生み出していること。
そこに価値を感じがちです。
けれど、ずっと活動し続けることはできません。
動いたあとには休む。
広がったあとには収まる。
静けさもまた、自然なリズムのひとつです。

ヨガと「静けさ」
ヨガの時間にも、動く時間と静まる時間があります。
身体を動かしたあと、少し立ち止まってみる。
呼吸の変化を感じる。
身体の内側に残る感覚に耳を澄ませる。
ポーズそのものだけではなく、その後に訪れる静けさを感じることもヨガの大切な実践です。
何かをし続けるのではなく、何もしない時間に起きていることを観察する。すると、それまで気づかなかった呼吸や身体、心の状態が見えてくることがあります。
外から、内へ
夏は、人と会ったり、出かけたり、活動したりと、自然と意識が外へ向かいやすい季節です。
処暑を迎えた頃から、季節は少しずつその方向を変えていきます。だからこそ、この時期は自分の内側にも意識を戻してみる。
疲れは残っていないだろうか。
呼吸は浅くなっていないだろうか。
身体に力が入り続けていないだろうか。
答えを出す必要はありません。
ただ、今の自分を感じてみる。
季節が静かに移ろうように、私たちの心と身体にも、それぞれのリズムがあります。
スタジオからのひとこと
8月28日〜9月1日。
夏の勢いが少しずつ収まり、天地に静けさが戻り始めるこの季節。
忙しさの中で、何かをし続けることから少し離れてみてください。
深く息を吐く。
肩の力を抜く。
身体の感覚に耳を澄ませる。
静まることで、初めて気づけることがあります。
夏の疲れが残りやすい今だからこそ、無理に次へ進むのではなく、一度自分の中心へ戻る時間を。
どうぞこの時期は、「静けさの中で、自分を整えるヨガを」
豆知識|天地始粛(てんちはじめてさむし)
「天地始粛」の「粛」という字には、静まる、引き締まる、おさまるといった意味があります。
「寒し」といっても、現代の8月末に急に寒くなるという意味ではありません。
夏の盛りを過ぎ、天地を満たしていた暑さや生命の勢いが少しずつ落ち着き、秋へ向かい始める様子を表しています。
そして興味深いのが、七十二候には冬から春へ向かう頃に「東風解凍(はるかぜこおりをとく)」のような、自然が再び動き始める候があること。
自然には、ひらく時期があれば、静まる時期もあります。
どちらか一方が良いのではなく、その両方を繰り返しながら一年は巡っていきます。
季節の変化を感じながら、自分自身にも「動くとき」と「静まるとき」があることを受け入れる。
七十二候は、そんな自然なリズムを思い出させてくれる暦でもあります。
