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女医ヨガインストラクターSEIKOのヨガブログ :ヨーガにおけるバランス(カラダ編)
毎週土曜日13時からクラシカルヨーガを担当している
女医 兼 ヨガインストラクターのSEIKOです。
雨がやんだと思ったら、梅雨が明けたかのようなお天気。ぐったり気力が奪われてしまいそうですが、これからは特に脱水、熱中症に注意です。早めの水分補給をお心がけくださいね。そしてカフェイン入りのお茶よりは、お水だったり麦茶などミネラル類もお忘れなく☆。
先日はAKI先生のクラシカルヨーガにて、カラダの熱を取ってくれる呼吸法を実践したのですが、参加された方からも、体感で効果を感じたという声が上がっていました。
このような心身を整えるテクニックを知っていると、急な変化でも自分らしく対応して過ごせるという安心感だったり、自信になります。
呼吸法というのは、そんな素晴らしいテクニックです。(ヨーガの8つの枝の中では、アーサナ;ポーズだけではなく呼吸法も含まれ、重要視されます。)
(お知らせです。)
7月から、土曜午後のクラシカルヨーガでも呼吸法を解禁☆します。創立100周年を迎えたインド・カイヴァリヤダーマヨーガ研究所で受け継がれている伝統的なメソッドを安全に、丁寧にお伝えしていきます。リラックス効果、アンチエイジング、穏やかな感覚、ストレスマネジメント等の素晴らしい効果が言われますが、ただシンプルに緩んだり心地よさだったり、ご自身の感覚で感じてみてくださいね。こちらも宜しくお願いします。
今日は、ヨーガにおけるバランス(カラダ編)について、です。
伝統的なヨーガのクラスではゆっくりとした動きをとっていきますが、終わった後にカラダ全体が整った、カラダのすみずみまで効いている!と驚かれる方が少なくありません。カラダ全体(こころも!)のバランスが取れたような感覚。
今日はこれはいったいどういう事なのか、私たちのカラダで起きている仕組みについて解説していこうと思います。
アーサナ(ポーズ)を取っている時、私たちのカラダではこの5つの働きが関係しています。
(骨・筋肉に作用)
- 伸展(ストレッチ)
- 収縮
↓
(生理学的に作用)
- 血液循環
- 圧
↓
(神経系へ作用)
- バランス(バランスポーズのこと、だと思ってください。)
↓
(心や感情など心理的面に作用。気が散って集中できない状態が減っていく)
↓
(生命エネルギーへの作用と、より微細な効果へ)
ヨーガでアーサナ(ポーズ)をとっているとき、その効果はカラダ全体に及びます。
つまり、骨・筋肉への効果だけでなく、生理学的にも、神経系の働きにも、さらに心理的にも(カラダを超えて)と効果の範囲は実は、想像以上に広いのです。
また、アーサナ(ポーズ)の効果は粗雑なレベルからより微細なレベルへと移行していきます。カラダへの効果は粗雑なレベル(初めの段階、といったところです。)に位置付けされ、次第により微細な効果(心理的だったり、生命エネルギーだったり)につながっていくとされます。これらの効果は定期的な練習を続けることで、養われ、持続、進化していきます。
それぞれ、見ていきましょう。
伸展
穏やかに伸ばすことで、静的ストレッチの効果を得ます。(急激な動作は動的なストレッチとなり、いわゆるエクササイズになります。)動いた後に筋のこわばりや疲労、イライラなどはありません。
リラックスした状態。
定期的な練習で筋の弾力性、つまり柔軟性が向上します。
カラダの痛みや重さ、無気力は軽減し、リフレッシュされる感覚。
微小な血管が広がって筋肉に栄養が行きわたる。また、靭帯や関節など他の部分への血液の流れも改善します。
収縮
ポーズに入る時、動きが生じます。(筋肉痛の長さが短くなる等張性の収縮が生じます。)
ポーズに留まる時は、重力に対して安定させます。(筋肉の長さは同じで筋肉だけが硬くなり力を作り出す等尺性の収縮が生じます。)
この2種類の収縮によって、定期的な練習では筋力と張りが改善します。結果、筋肉は引き締まり、触ると柔らかい状態です。
血液循環
(特定の姿勢をとり)特定の部位への動脈の流れが良くなると、その部位の臓器への血流も改善します。眠っている部位に栄養が行き渡り活性化することで、臓器など老化を防ぐ効果が期待されます。
静脈やリンパ液の流れが良くなると、老廃物や毒素の排出が促されます。(デトックス効果、慢性疾患の予防)
(大分ざっくり言うと、ぽかぽかする感覚とスッキリする感覚が得られる、というところでしょうか。)
圧
骨に穏やかで適度な圧力がかかると、カルシウムの沈着が促され骨の硬さにつながります。(骨が丈夫になるということですね。)軟骨も強化。
内臓にかかる圧力は、臓器へのマッサージ効果になり、臓器を刺激・活性化させます。
※いずれも、過剰な圧力はリスクあるので注意が必要です。
バランス
重力に抗うように、骨と筋肉の収縮の力を使って姿勢をとります。
バランス感覚、神経系の働きが養われます。
定期的にバランスポーズを練習することで、覚醒度を上げ、感覚が研ぎ澄まされる、神経筋の連動の向上に繋がります。(神経筋の連動;よろしければ、以前のブログ記事のコーディネーションについて、もご参照ください。)
今日のお話では、ヨーガのアーサナを取ると、実はカラダ全体(さらに広い範囲にも)に働きかけている、ということを感じて頂けたら幸いです。
クラスでは実際にポーズを取りながら、ご自分のカラダやこころに興味を持って集中してみます。
どんな経験があるでしょうか。
全身がポカポカ。バランス良く整った感覚。
心地よい静けさがあるかもしれません。
不思議と、幸せだったり感謝の気持ちが湧いてくるかもしれません。
(ひとりひとりの感じ方は異なります。)
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
今日も良い時間をお過ごしください。
土曜午後のクラシカルヨーガでお待ちしています。
SEIKO